中部日本放送(9402)の銘柄分析 ― 有価証券と高収益の不動産を保有する資産バリュー株

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

棚卸資産を除外し投資有価証券を加味したネットネット株に、中部日本放送(9402)という銘柄があります。

中部日本放送は東海3県をエリアとする認定放送持株会社ですが、ネットネット株投資家から見てどのような銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

中部日本放送の割安性:

中部日本放送は、通常のNCAV式ネットネット株(流動資産から総負債を差し引いた正味流動資産で計算)ではありません。

棚卸資産を除外し投資有価証券を加味したネットネット株です。

したがって、棚卸資産を除外し、投資有価証券を加味した正味流動資産で割安性を判断します。

換金性の高い資産には投資有価証券が45%含まれています。

この投資有価証券には、東京放送ホールディングス株23.8万株等が含まれています。

一方、中部日本放送の負債内訳を見ると、有利子負債はありません

換金性の高い資産から総負債を除いた正味流動資産は216億円です。

※単位:百万円

時価総額を正味流動資産で割ったネットネット株指数は0.65になり、割安なネットネット株に該当します。

※単位:百万円

中部日本放送の収益性:

2018年1月の高値900円台から下落トレンドが続き、現在の株価は500円台前半で推移しています。

出典:SBI証券

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

過去10年間の売上高を見ると伸び悩んでおり、2020年度は減収を計上しています。

また、当期純利益を見ると、過去10年間に最終赤字を計上した年度はなく、緩やかな上昇トレンドをたどっています。

過去10年間の平均ROEは3.39で、収益性は今ひとつです。

中部日本放送の財務トレンド:

中部日本放送の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、含み資産を加味しないBPS(一株当たり純資産)は上昇トレンドにあります。

また、投資有価証券を加味した正味流動資産(換金性の高い資産-総負債)も、緩やかに上昇しています。

正味流動資産の拡大と株価の低迷により、2020年になってネットネット株化しており、この銘柄にとって、現在の株価は非常に割安な水準に達しています。

中部日本放送の下方リスク:

有利子負債はありませんし、流動比率は423.8%で、問題のない水準です。

中部日本放送のカタリスト:

不動産事業の利益率が55%に達しており、不動産が大きな収益源になっています。今後、不動産事業が注目を集めるなら、株価が上昇する可能性があります。

また、東証1部に市場変更するようなことがあれば、株価の水準訂正が生じるかもしれません。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(2.0)
財務トレンド
(4.0)
下方リスク
(4.0)
カタリスト
(3.0)
総合評価
(3.0)

棚卸資産を除外し、投資有価証券を加味したネットネット株指数が0.65となり、割安です。

ただし、過去10年間の平均ROEは3.39で、収益性は今ひとつです。

正味流動資産は上昇傾向にあり、さらに割安性が増す可能性が高まっています。

有利子負債はなく、下方リスクも乏しく感じられます。

不動産事業への注目や東証への市場変更があれば見直し買いが入る可能性があります。

個人的には、投資有価証券を加味したネットネット株は変数が増加してしまうことから投資対象としては好みません。

しかし、こうした5つの観点を総合的に考慮に入れると、株価が下がった時点で、ポートフォリオの一部に組み入れるなら、勝機の高い銘柄だと考えています。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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