こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。
ネットネット株の1つに、中央紙器工業(3952)という名証2部上場銘柄があります。
中央紙器工業は、自動車部品・家電製品用段ボールのメーカーであるため、個人的に投資を控える不動産・金融業銘柄ではありません。
現在の中央紙器工業は、ネットネット株投資家としてもホールドできる銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、現預金が77%を占めています。

一方、負債では、有利子負債がありません。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は87.1億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.61になり、ネットネット株には該当します。

株価チャートを見ると、2018年1月の高値から下落トレンドになっており、現在は1,000円台前半で推移しています。

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?
まず、売上高は伸び悩んでおり、過去10年で最低の水準です。

当期純利益も低迷していますが、過去10年間に最終赤字を計上した年はありません。

過去10年間の平均ROEは6.88と、まずまずの水準を保っています。

中央紙器工業の財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、2011年以降、着実に積み上げられています。

また、NCAVも一貫して拡大しています。

したがって、BPS、NCAVともに、トレンドは良好です。
下図は各期末時点(3/31)でのネットネット株指数の推移を示したものです。
2011年以降、ネットネット株指数は割安度を深めており、2020年になってはじめてネットネット株化しています。
そのため現在の水準0.61は、この銘柄にとって過去にない割安水準です。

有利子負債はなく、流動比率は834%で、全く問題のない水準であるため、財務面での大きな下方リスクを抱えているわけではありません。
株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。
配当利回りが3.9%の高配当銘柄ですから、見直し買いの入る可能性がある水準です。
また、業績が改善すれば、株価は上昇に転じる可能性が高いと考えられます。
ネットネット株指数は0.61であり、割安なネットネット株です。
過去10年間の平均ROEは6.88と、まずまずの収益性を確保しています。
NCAVは上昇トレンドにあり、この銘柄にとって、過去にない割安水準に達しています。
また、有利子負債はなく、流動比率に大きな問題はないため、下方リスクは乏しく感じられます。
また、業績改善によって株価が上昇する可能性があります。
上記の要素を考慮して、値下がり局面では買いを入れたい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。