利記(HK:00637)の銘柄分析 ― ネットネット株指数(P/NCAV)0.26の超割安の香港株

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

香港市場のネットネット株に、利記(HK:00637)という銘柄があります。

この利記は、亜鉛やニッケル、アルミニウムなどの非鉄金属の取引を行う企業であるため、個人的に投資を控える不動産・金融業銘柄ではありません。

11月6日に利記は、中間決算を発表しました。売上高は、昨年同期比で▼16.3%の減収でしたが、最終利益は5.4百万香港ドルの黒字(昨年度中間期は55.5百万香港ドルの赤字)を計上しました。

現在の利記は、ネットネット株投資家としてホールドできる銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

利記の割安性:

流動資産の内訳を見ると、現預金が44%を占めており、安定的な資産内容です。

一方、負債では、有利子負債の割合が多く61%に達しています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は7.7億香港ドルです。

※単位:百万香港ドル

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.26になり、驚異的に割安なネットネット株です。

※単位:百万香港ドル

利記の収益性:

株価チャートを見ると、2015年の高値から大きく下落し、現在は0.2香港ドル台で推移しています。

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は低下傾向にあり、過去10年で最低の水準です。

単位:百万香港ドル

当期純利益については、過去10年間に6回、最終赤字を計上しています。

単位:百万香港ドル

過去10年間の平均ROEは▼1.85%であり、収益性の悪い状態が続いています。

利記の財務トレンド:

利記の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は、2015年以降、目減りしています。

単位:香港ドル

また、NCAVも減少傾向にあります。

単位:百万香港ドル

一方、下図は中間期時点(9/30)でのネットネット株指数の推移を示したものです。

一貫して、ネットネット株圏内に沈んでいますが、NCAVの減少以上のペースで株価が下がっているため、ネットネット株指数の割安度は増しています。

現在の水準0.26は、この銘柄にとっても非常に割安な水準です。

利記の下方リスク:

業績は悪いものの、有利子負債自己資本比率は14.1%、流動比率は944.3%で、全く問題のない水準であるため、財務面での大きな下方リスクを抱えているわけではありません。

利記のカタリスト:

株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。

役員の保有株式数は600万株で発行済株式の72.4%を占めており、役員には株価を上昇させる動機づけを有しています。

また、利記は現金も多く保有しているため、復配や自社株買いなどを行う余地があり、その場合は株価が急騰する可能性があります。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(5.0)
収益力
(1.0)
財務トレンド
(3.0)
下方リスク
(4.0)
カタリスト
(3.0)
総合評価
(4.0)

ネットネット株指数は0.26であり、異常に割安です。

過去10年間の平均ROEは▼1.85%で、業績は低迷しています。

NCAVは下降トレンドにあるものの、現在のネットネット株指数は、この銘柄にとっても非常に割安な水準であることを示しています。

有利子負債自己資本比率や流動比率にも大きな問題はなく、下方リスクは乏しく感じられます。

また、黒字化を機に復配などが行われれば、株価が見直される可能性があります。

上記の要素や、資源関連株であることを考慮して、引き続きホールドしておきたい銘柄です。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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