堺商事(9967)の銘柄分析 ― 堺化学との親子上場解消期待銘柄

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株ポートフォリオに堺商事(9967)という東証2部上場企業があります。

堺商事は、堺化学の子会社で、化学工業薬品及びその関連商品の輸出入を行う貿易会社です。したがって、マイルールで投資を避けている不動産・金融業銘柄には該当しません。

現時点で、堺商事はネットネット株投資家として引き続きホールドし得る銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

堺商事の割安性:

流動資産の内訳を見ると、売上債権が52%を占めています。

一方、負債では、有利子負債が19%程度に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は58.5億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.63になり、ネットネット株に該当します。

堺商事の収益性:

コロナショック時から30%程度上昇し、現在の株価は、1,800円台半ばで推移しています。

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は300億円台で横ばい推移しています。

当期純利益については、過去10年間に最終赤字を計上した年はなく安定しています。

過去10年間の平均ROEは5.09と、ネットネット株界隈では高めの水準を保っています。

堺商事の財務トレンド:

堺商事の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は、2011年以降、着実に積み上げられています。

しかし、2017年以降、NCAVが膨張しています。

したがって、BPS、NCAVともに、トレンドは良好です。

下図は各期末時点(3/31)でのネットネット株指数の推移を示したものです。

2018年と2019年を除いて、多くの期間でネットネット株水準に沈んでおり、バリュートラップに陥っている可能性が高いことを窺わせます。

堺商事の下方リスク:

有利子負債自己資本比率は22.46%、流動比率は161.76で、許容範囲内に抑えられています。

したがって、財務面での大きな下方リスクを抱えているわけではありません。

堺商事のカタリスト:

株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。

堺商事の全発行済株式の内58.0%を堺化学工業が保有しています。

堺化学工業には91億円の現預金があり、時価総額34億円の堺商事の株式を買取るためのキャッシュが十分に確保されています。

また、堺商事の浮動株は14.1%に留まっており、買収が成立しやすい株主構成です。

さらに、堺化学工業の実績ROEは2.7%であるのに対し、堺商事のROEは5.2%に達します。つまり、子会社の堺商事の収益性のほうが高いため、親会社の堺化学工業には、完全子会社化する大きなメリットがあります。

そのうえ、堺商事の配当利回りは2.7%で配当を出し続けているため、完全子会社化により配当による外部への資金流出を防ぐというメリットも生じます。

したがって、堺化学によるTOB実施の思惑が働きやすく、実際に買収が行われないとしても、底堅い動きを見せることが予想されます。

また、堺商事は、5G関連機材やレアアースを扱っており、注目を集める可能性があります。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(2.0)
財務トレンド
(4.0)
下方リスク
(4.0)
カタリスト
(5.0)
総合評価
(4.0)

ネットネット株指数が0.63という割安な銘柄です。

過去10年間の平均ROEは5.09と、まずまずの収益性を確保しています。

NCAVは上昇トレンドにあるものの、ネットネット株指数が0.66を下回る水準で維持する期間が長く、バリュートラップに陥っていることが疑われます。

とはいえ、有利子負債自己資本比率や流動比率にも大きな問題はなく、下方リスクは乏しく感じられます。

また、親会社である堺化学工業には、堺商事を完全子会社会するメリット、資金力、環境が整っているため、TOBの思惑が出やすい状態です。

したがって、TOBの可能性を考慮に入れて、ポートフォリオに組み入れることは試してみる価値のある投資といえるかもしれません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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