日本伸銅(5753)の銘柄分析 ― CKサンエツとの親子上場解消期待銘柄

こんにちは、シーゲル(@siegelist1)です。

ネットネット株ポートフォリオに日本伸銅(5753)という東証2部上場企業があります。

日本伸銅は、銅・黄銅の棒・線、鍛造加工品のメーカーですから、マイルールで投資を避けている不動産・金融業銘柄には該当しません。

先々週(2020年11月13日)、日本伸銅は中間決算を発表しています。

売上高は▼32.0%の減収、純利益は▼86.6%の減益という決算内容でした。

現時点で、日本伸銅はネットネット株投資家として引き続きホールドし得る銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

日本伸銅の割安性:

流動資産の内訳を見ると、現預金・売上債権・棚卸資産がほぼ等しい割合になっています。

一方、負債では、有利子負債が43%とやや多めです。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は52.9億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.67になり、現時点ではネットネット株には該当しません。

日本伸銅の収益性:

現在の株価は、1,500円台前後で推移しています。

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は130億~200億円で推移しています。

当期純利益については、2013~2015年に最終赤字を計上しています。

過去10年間の平均ROEは6.95と、ネットネット株界隈では高めの水準です。

日本伸銅の財務トレンド:

日本伸銅の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は、黒字化した2016年以降、急速に積み上げられています。

一方、NCAV(正味流動資産)は、2014年以前では、流動資産よりも総負債のほうが多い状態でした。

しかし、2015年に流動資産の額が総負債を上回り、NCAVは一貫して上昇トレンドをたどっています。

したがって、BPS、NCAVともに、トレンドは良好です。

下図は各期末時点(3/31)でのネットネット株指数の推移を示したものです。

2014年以前は、正味流動資産がマイナスの値(流動資産<総負債)であったため、ネットネット株指数は算定不能でしたが、2015年以降割安度を急速に深めています。

2019年には、ネットネット株指数が1を割り込み,ネットネット株化しました。

ネットネット株化して日が浅く、バリュートラップに陥っている可能性は低いと考えられます。

2015年以降のネットネット株指数の平均値は2.09であり、現時点でのネットネット株指数は0.67と割安で、過去にない割安水準に達しています。

日本伸銅の下方リスク:

有利子負債自己資本比率は16.97%、流動比率は295.33%で大きな問題はありません。

したがって、財務面での大きな下方リスクを抱えているわけではありません。

日本伸銅のカタリスト:

株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。

日本伸銅の全発行済株式の内49.9%をCKサンエツが保有しています。

CKサンエツはこの半年間で、現預金を42億円→84億円に急速に拡大させており、買収のためのキャッシュは確保されています。

また、日本伸銅の浮動株は19.5%に留まっており、買収されやすい株主構成です。買収防衛策は2018年以降、導入されていません。

さらに、CKサンエツの実績ROEは10.2%であるのに対し、日本伸銅のROEは13.2%です。つまり、子会社の日本伸銅の収益性が高いため、親会社のCKサンエツには、完全子会社化する大きなメリットがあります。

そのうえ、日本伸銅の配当利回りは0.68%と高くはないものの、配当を出し続けているため、完全子会社化には配当による外部への資金流出を防ぐというメリットも生じます。

したがって、CKサンエツによるTOB実施の可能性はかなり高いという思惑が働きやすく、実際に買収が行われないとしても、底堅い動きを見せることが予想されます。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(2.0)
財務トレンド
(4.0)
下方リスク
(4.0)
カタリスト
(5.0)
総合評価
(4.0)

ネットネット株指数が0.67という割安な銘柄です。

過去10年間の平均ROEは6.95と、まずまずの収益性を確保しています。

NCAVは上昇トレンドにあり、現在のネットネット株指数は過去10年間で最も割安な水準と言えます。

有利子負債自己資本比率や流動比率にも大きな問題はなく、下方リスクは乏しく感じられます。

また、49.9%の株式を保有するCKサンエツには、日本伸銅を完全子会社会するメリット、資金力、環境が整っており、TOBの思惑が出やすい状態です。

したがって、こうした5つの要素からすると、日本伸銅は引き続きホールドし、値下がり局面では買い増したい銘柄です

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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