東京ラヂエーター製造(7235)の銘柄分析 ― マレリ傘下の割安株

こんにちは、シーゲル(@siegelist1)です。

ネットネット株リストに東京ラヂエーター製造(7235)という東証2部上場企業があります。

東京ラヂエーター製造は、マレリ傘下で、トラック用ラジエーターやクーラーなどをを生産するメーカーですから、マイルールで投資を避けている不動産・金融業銘柄には該当しません。

先々週(2020年11月6日)、東京ラヂエーター製造は中間決算を発表しています。

売上高は▼26.2%の減収、純利益は▼5.6億円の赤字という決算内容でした。

現時点で、東京ラヂエーター製造はネットネット株投資家として引き続きホールドし得る銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

東京ラヂエーター製造の割安性:

流動資産の内訳を見ると、現預金の割合が53%に達しています。

一方、負債には、有利子負債が含まれていません

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は123億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.58になり、ネットネット株に該当する割安な銘柄です。

東京ラヂエーター製造の収益性:

現在の株価は、400円台後半で推移しています。

出典:SBI証券

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は200億円台後半で横ばい状態にあります。

当期純利益については、過去10年間で最終赤字を計上した年度はありませんが、目減り傾向にあります。しかも、2021年度は▼11億円の赤字予想になっています。

過去10年間の平均ROEは7.47と、ネットネット株界隈では高めの水準ですが、減少傾向にある点は気がかりです。

このように東京ラヂエーター製造の収益性は低下傾向にあります。

東京ラヂエーター製造の財務トレンド:

東京ラヂエーター製造の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は、しっかり積み上げられています。

また、NCAV(正味流動資産)も、上昇トレンドをたどっています。

BPS、NCAVともに、トレンドは良好です。

下図は各期末時点(3/31)でのネットネット株指数の推移を示したものです。

2013年にネットネット株指数が1を割り込み,ネットネット株化しました。

その後、2015年や2017年には、ネットネット株指数1.0を回復しており、シクリカル銘柄特有の激しい値動きが生じていることを伺わせます。

過去10年間のネットネット株指数の平均値は0.98であり、現時点でのネットネット株指数は0.58と割安で、2016年春頃に匹敵する最割安水準です。

業績が上向けば、比較的早期に、ネットネット株指数1.0水準(800円台半ば)への株価回復も期待できます。

東京ラヂエーター製造の下方リスク:

有利子負債はなく、流動比率も315.7%でまったく問題ありません。

したがって、財務面での大きな下方リスクを抱えているわけではありません。

東京ラヂエーター製造のカタリスト:

株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。

40%の株式を保有するマレリ(旧社名:カルソニックカンセイ)は、2017年に、ニューヨークのバイアウト・ファンドであるコールバーグ・クラビス・ロバーツ傘下のCKホールディングスに買収されました。その後、マニエッティ・マレリと経営統合するなど、自動車部品業界の再編成のうねりの只中にいます。

東京ラジエーター製造の祖父会社がバイアウト・ファンドの関連企業であることを考えると、割安に放置されている子会社株式をそのまま放置しておくとは考えにくく、TOBの思惑が出やすい状態にあります。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(2.0)
財務トレンド
(4.0)
下方リスク
(4.0)
カタリスト
(5.0)
総合評価
(4.0)

ネットネット株指数が0.58という割安な銘柄です。

過去10年間の平均ROEは7.47ですが、目減り傾向にある点は気がかりです。

NCAVは上昇トレンドにあり、現在のネットネット株指数は過去10年間で最も割安な水準と言えます。

有利子負債自己資本比率や流動比率にも大きな問題はなく、下方リスクは乏しく感じられます。

また、40%の株式を保有するマレリの親会社は、バイアウト・ファンド傘下の企業であるため、さらなる再編の思惑が出やすい状態です。

したがって、こうした5つの要素からすると、下値は固い一方で、業績回復やカタリストによる株価上昇を期待できるため、東京ラヂエーター製造を引き続きホールドしたいと思います。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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