フクビ化学工業(7871)の銘柄分析 ― 万年ネットネット株だがホールドする理由

こんにちは、シーゲル(@siegelist1)です。

ネットネット株リストにフクビ化学工業(7871)という東証2部上場企業があります。

フクビ化学工業は、主に化学樹脂建材を生産するメーカーですから、マイルールで投資を避けている不動産・金融業銘柄には該当しません。

今週(2020年11月10日)、フクビ化学工業が中間決算を発表しました。

売上高は▼18.3%の減収、最終利益は▼44.5%の減益という決算内容でした。

現時点で、フクビ化学工業はネットネット株投資家として引き続きホールドできる銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

フクビ化学工業の割安性:

流動資産の内訳を見ると、現預金の割合が35%、売上債権が36%という構成です。

負債の内訳は、有利子負債が9%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は160.4億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.63になり、ネットネット株に該当する割安な銘柄です。

フクビ化学工業の収益性:

現在の株価は、400円台後半で推移しており、2018年2月の半値付近にあります。

出典:SBI証券

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は増加傾向にあります

当期純利益については、過去10年間で最終赤字を計上した年度はありません。

過去10年間の平均ROEは3.58です。

過去10年間、最終黒字をキープしている点は評価できますが、収益性が特別に高いわけではありません。

フクビ化学工業の財務トレンド:

フクビ化学工業の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は、上昇トレンドをたどっています。

また、NCAV(正味流動資産)も2013年以降、上昇トレンドをたどっています。

BPS、NCAVともに、トレンドは良好です。

下図は各期末時点(3/31)でのネットネット株指数の推移を示したものです。

2011年から2016年にかけてネットネット株指数が0.7前後で推移して、バリュートラップに陥っていましたが、2018年にネットネット株指数が1.0を超過しました。

過去10年間のネットネット株指数の平均値は0.73であり、現時点でのネットネット株指数の0.63は割安ですし、長期戦を覚悟すれば1.0水準への株価回復も期待できます。

フクビ化学工業の下方リスク:

有利子負債自己資本比率は1.1%で安心できる水準です。

また、流動比率も210.0%で問題ありません。

したがって、財務面での大きな下方リスクを抱えているわけではありません。

フクビ化学工業のカタリスト:

株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。

まず、取締役の保有株式は全体の3.43%に留まっています。

また、配当利回りは増配を発表したとはいえ、2.54%であり、特に高配当であるわけではありません。

しかし、2018年に買収防衛策を廃止しているため、株価が下がっている現在、さらなる増配や自社株買いなどに動く可能性はあります。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(4.0)
財務トレンド
(4.0)
下方リスク
(4.0)
カタリスト
(3.0)
総合評価
(3.0)

ネットネット株指数が0.63という割安な銘柄です。

過去10年間の平均ROEは3.58ですが、ある程度の収益性を確保しています。

NCAVは上昇トレンドにあり、割安性は増していますし、現在のネットネット株指数も過去10年間の平均値以下です。

有利子負債自己資本比率や流動比率にも大きな問題はなく、下方リスクは乏しく感じられます。

また、買収防衛策は廃止されており、保有する現預金が多いため自社株買いや増配などの株主還元策を取る余地があります。

上述のとおり、2011~2016年にかけて万年ネットネット株化していましたが、利益を上げ続けていたため、株価もじわじわ上昇を続けていました。

したがって、株価急騰を望めないとしても、下値は固く、緩やかな上昇を期待できるため、フクビ化学工業をホールドしたいと思います。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください