岩塚製菓 (2221)の銘柄分析 ― 今後の株価は中国旺旺の株価次第か

こんにちは、シーゲル(@siegelist1)です。

資産バリュー株として知られる銘柄に岩塚製菓(2221)というJASDAQ銘柄があります。

岩塚製菓は、国内3位の米菓メーカーですから、マイルールで投資を避けている不動産・金融業銘柄ではありません。

昨日(2020/11/9)、この岩塚製菓が中間決算を発表しました。

売上高は+0.3%の増収、純利益は+19.2%の増益という決算内容でした。

現時点で、岩塚製菓はネットネット株投資家としてホールドできる銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

岩塚製菓の割安性:

岩塚製菓は、通常のNCAV式ネットネット株(流動資産から総負債を差し引いた正味流動資産で計算)ではなく、投資有価証券を正味流動資産に加味するネットネット株です。

したがって、棚卸資産を除外し、投資有価証券を加味した正味流動資産で割安性を判断します。

まず、換金性の高い資産の内訳を見ると、投資有価証券が90%にも達しています。

この投資有価証券の大半は、中国旺旺(HK:00151)の株式です。

中国旺旺の株価は、過去10年の底値付近で推移しています。

ですが、中国旺旺は業績が安定しているものの、PERは13.8、PBRは3.6と特別に割安というわけではありません。

今後の中国旺旺の株価推移にも注目です。

出典:SBI証券

岩塚製菓の負債内訳を見ると、有利子負債がありません。

換金性の高い資産から総負債を除いた正味流動資産は364.7億円です。

時価総額を正味流動資産で割ったネットネット株指数は0.62になり、ネットネット株に該当する割安な銘柄です。

しかし、四半期前と比較して、ネットネット株指数が0.57→0.62と割安度が大きく失われていることが気になります。

岩塚製菓の収益性:

現在の株価は、3,000円台後半で推移しています。

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は、過去10年間、上昇傾向にあります。

当期純利益については、過去10年間、黒字をキープしています。

過去10年間の平均ROEは1.80で収益性は芳しくありません。

黒字をキープしている点は評価できますが、収益性は今ひとつです。

岩塚製菓の財務トレンド

岩塚製菓の財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は伸び悩んでおり、2015年の水準に戻していません

また、毎年黒字を計上しているにも関わらず、正味流動資産も2014年をピークに伸び悩んでいます。

BPSやNCAVは伸び悩んでおり、バリュートラップに陥っている可能性がありそうです

岩塚製菓の下方リスク:

有利子負債自己資本比率は0.09%、流動比率は229.2%で、指標上は全く問題ありません

しかし、中国旺旺の株価が低迷したり、配当額が下がった場合には、正味流動資産が大きく毀損する可能性があります。

岩塚製菓のカタリスト:

買収防衛策を導入しており、TOBの対象となる可能性は低いと言えます。

しかし、中国旺旺の収益は安定している上に、株価は底値圏にあるため、今後上昇に転じた際には、岩塚製菓株も大きく値上がりする可能性があります。

したがって、この中国旺旺の株価動向は、大きなカタリスト候補です。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(3.0)
財務トレンド
(3.0)
下方リスク
(3.0)
カタリスト
(4.0)
総合評価
(3.0)

棚卸資産を除外し、投資有価証券を加味したネットネット株指数が0.62という割安な銘柄です。

過去10年間の平均ROEは1.8で、芳しくありません。

正味流動資産は上昇しておらず、バリュートラップに陥っている可能性があります。

有利子負債自己資本比率や流動比率はまったく問題ありませんが、保有する有価証券に偏りがあるため、一定の下方リスクがあります。

また、保有する中国旺旺の株価動向タリスト候補です。

こうした5つの観点を総合的に考慮に入れると、岩塚製菓は引き続きポートフォリオに組み入れておきたい銘柄です。

しかし、現在の岩塚製菓の株価は、中国旺旺の株価動向次第、利益は中国旺旺の配当次第です。

経済活動を営む企業としてはけっしてノーマルな状態とは言えませんので、経営者におかれましては、美味しい米菓の販売促進による売上高アップや、適正な株価を回復するための施策を打ち出していただきたいものです。

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