川岸工業 (5921)の銘柄分析 ― 好財務の鉄骨加工メーカー

こんにちは、シーゲル(@siegelist1)です。

最近、株価が好調なネットネット株に川岸工業(5921)という東証2部上場銘柄があります。

川岸工業は、鉄骨専業メーカーで、そうそうたる建築物に携わっています。

  • 東京スカイツリー
  • さいたまアリーナ
  • ランドマークタワー
  • 東京都第一本庁舎
  • 新国立競技場整備事業

このような大事業に加わる川岸工業の、次のエピソードが個人的には気に入っています。

昭和24年九州戸畑に本社を移し、鉄骨工場を建設、工場加工を始めました。年末の27日、九州電力の大分発電所が火災で崩壊したとき、九州電力は復旧を急ぎましたが、正月休みを控えてその復旧に1ヶ月以上必要ということでした。ある日九州電力のA氏が現場にでてみると、得体の知れない集団が既に補修工事を行っていました。

A「あなた達は何をしているのかね。」

K(後に社長に就任する工藤栄氏)「この鉄骨は修繕して使うのでしょう。」

A「そうだが一体あなた方は何処の何者ですか?」

K「一週間で元通りに直しますよ。」

A「まだ工事費の取決めもしてないんじゃが。」

K「お金はいりませんよ。」

それから正月をはさんで1週間、復旧作業は完了しました。これがきっかけになって、九州電力の鉄骨をほとんど請け負うようになったそうです。

川岸工業・コーポレートサイト

こんなエピソードを持つ川岸工業ですが、ネットネット株投資家として「買い」と言える銘柄か、まとめてみました。

業種は?

鉄骨加工メーカーであるため、「不動産業・金融業銘柄でない」という購入基準には抵触していません。

時価総額は?

2017年11月には6,600円に達していましたが、現在は2,600円前後で推移しています。

出典:SBI証券

発行済株式数は300万株ですので、時価総額は78.6億円の小型株です。

業績は?

市況の影響を受けやすく、2011-2013年に最終赤字を計上しています。

配当は?

安定した配当支払い実績があり、配当利回りは3.09%です。

ネットネット株指数は?

流動資産の内訳を見ると、売上債権が73%を占めています。

一方、負債の内訳を見ると、有利子負債はありません。

流動資産から総負債を差し引いたNCAV(正味流動資産)は、154.6億円となります。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数は0.51で、ネットネット株ということになります。

ちなみに、コロナショックの最安値水準では、ネットネット株指数が0.33にまで低下しました。驚異的な数値です。

正味流動資産(NCAV)の変化率は?

2014年以降のNCAVの推移を振り返ると、上昇トレンドを描いています。

また、コロナが直撃した2020年6月時点での過去12ヶ月間の変化率は▼3.47%の縮小に留まっています。

負債は?

流動比率は608.9%で「流動比率が150%以上」という購入基準をクリアしています。

また、有利子負債はないため、「有利子負債自己資本比率が20%未満」という基準もクリアしています。

役員の保有株式数は?

役員の保有株式数はわずか8,500株で、全株式のわずか0.3%です。

過去3年間では、代表取締役会長だった川岸隆一氏の退任により、役員による保有数は大幅に減少しています。

現在の株価水準であれば、もう少し株式を保有しても良いと思うのですが、追加保有できない事情があるのでしょうか。

まとめ:

銘柄評価
業種
(3.0)
時価総額
(4.0)
業績
(3.0)
配当
(3.0)
ネットネット株指数
(4.0)
NCAV変化率
(4.0)
負債
(5.0)
役員の株式保有
(1.0)
総合評価
(4.0)

有利子負債がない好財務のネットネット株で、過去数年にわたってNCAVが拡大してきたことは好印象です。

鉄骨メーカーであるため周期的に最終赤字を計上する傾向を持つ銘柄ですが、ネットネット株指数が0.5未満の水準で買いを入れるなら、報われる可能性は高いと思います。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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