こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。
ネットネット株指数の低い銘柄を調べると、そのほとんどが名前の知らないマイナーな企業ばかりです。
でも、その中で,誰もが知っている有名な企業が含まれています。
それは、東京放送ホールディングス(TBS)(9401)・日本テレビホールディングス(9404)・テレビ朝日ホールディングス(9409)といった民放テレビ局です。
なぜテレビ局銘柄は割安に放置されているのでしょうか?
しーげるくん
割安の理由如何によっては、ポートフォリオに加えることを検討できるかもしれません。
ポートフォリオに有名企業も加えたい方、民放テレビ局への投資に興味のある方にぜひご覧いただきたい記事です。
目次
1.どれほど割安か?
これら3社は、どれほど割安なのでしょうか?
時価総額を正味流動資産で割ったネットネット株指数から、割安度合いを測ってみます。
- 東京放送ホールディングス 0.89
- 日本テレビホールディングス 0.97
- テレビ朝日ホールディングス 0.90
上記のとおり、3社とも正味流動資産が時価総額を上回っています。
たとえれば、10,000円札の入ったお財布が8,900円~9,700円で売っているような状態です。
2.なぜ割安なのか?
なぜ、3社そろってこれほどまでに割安になのでしょうか?
しーげるくん
それも一因に挙げられるかもしれません。
しかし、主な要因は、厳しい外資規制が課されているため、と言われています。
TV放送は、影響力の大きいメディアであることから、外国人が5分の1以上の議決権を保有することを制限されています。
そのため、各社の大株主リストには、海外機関投資家の名前はほとんど出てきません。
- 日本マスター信託口 985 (5.6)
- 日本マスター信託口(電通) 931 (5.3)
- MBSメディアHD 884 (5.0)
- 三井不動産 571 (3.2)
- NTTドコモ 571 (3.2)
- 日本トラスティ信託口 516 (2.9)
- パナソニック 503 (2.8)
- 日本生命保険 500 (2.8)
- 三井住友銀行 467 (2.6)
- 三井物産 428 (2.4)
- 読売新聞グループ本社 3,764(14.2)
- 読売テレビ放送 1,713 (6.4)
- 読売新聞東京本社 1,593 (6.0)
- 日本トラスティ信託口 1,110 (4.2)
- 日本マスター信託口 1,038 (3.9)
- (学)帝京大学 955 (3.6)
- NTTドコモ 777 (2.9)
- リクルートHLD 645 (2.4)
- よみうりランド 523 (1.9)
- 中京テレビ放送 522 (1.9)
- 朝日新聞社 2,665(24.5)
- 東映 1,652(15.2)
- 公益財団法人香雪美術館 503 (4.6)
- 資産管理信信託口(大日印) 403 (3.7)
- 九州朝日放送 333 (3.0)
- 日本マスター信託口 302 (2.7)
- 公益財団法人朝日新聞文化財団 229 (2.1)
- リクルートHLD 210 (1.9)
- SSBTC・クライアント・オムニバス・アカウント 201 (1.8)
- 日本トラスティ信託口 197 (1.8)
このように大株主リストから海外の機関投資家の資金が入っていない様子を確認できます。
つまり、海外投資家の資金が入らない制度上の理由から、割安に放置されていると見ることができるわけです。
3.まとめ
このように民放テレビ持株会社には、厳しい外資規制が課されているため、割安に放置されていると見ることができます。
規制趣旨からすると、今後この規制が緩和される可能性はなく、すぐに割安度合いが是正されるとは考えられません。
とはいえ、ある程度の流動性が確保されていますから、市場の急落時にメディア各社の株価が連れ安するような場合には、積極的に購入し、株価が回復した時点で売却する、という比較的短期のトレード対象にはなるかもしれません。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。