投資家は長期の運用基本方針を策定したら文書ではっきり表現し、確認しておくべきである。最大の理由は、その場しのぎの方針変更からポートフォリオを守るためだ。短期的な市場危機により、方針への信頼が揺らぎそうな時、長期方針を貫き通すためである
『敗者のゲーム』〈原著第6版〉チャールズ・エリス
目次
運用基本方針の概要
現在、資産を次の4つに等分し、運用しています。
①個別株(ネットネット株)
②株式インデックス
③レラティブ・ストレングス
④現金

① ネットネット株
日本国内のネットネット株10銘柄程度に、特定口座を使って分散投資しています。
② 株式インデックス
個人投資家への推奨投資法(おおよそ10年以上の長期) | |
ウォーレン・バフェット | 90%をS&P500のインデックスファンド、10%を政府短期債 |
ジェレミー・シーゲル | 50%を全世界株式インデックスファンド、50%をリターン補完戦略(高配当・グローバル・セクター・バリュー) |
チャールズ・エリス | 全世界株式インデックスファンド |
ベンジャミン・グレアム | 50%を株式(10-30銘柄に分散)、50%を債券 |
このように名だたる投資家、研究者が、個人投資家に対して、株式への分散投資を推奨しています。
この事実からして、長期投資で成功するもっとも確実な手法は、株式インデックスへの投資といっても過言ではありません。
全世界株式インデックスファンドにNISA/積立NISA口座を使って、積立投資しています。
最近では、米国株式インデックスファンドに集中投資している方も多くいます。
現に、バフェットも推奨していますし、過去数十年の実績を見ると、それが最良の選択の一つでした。
とはいえ、このような米国株の強い状態は、これから先数十年、続くとは限りません。
現在の米国株は、ジェレミー・シーゲル教授が述べる「成長の罠」にかかっている可能性さえあります。
そこで、カントリーリスクを分散させるため、米国株式や先進国株式ではなく、全世界株式への積立を行っています。
③ レラティブ・ストレングス
レラティブ・ストレングスは、このような投資法です。
1.投資候補対象は、日本株、先進国株、新興国株、日本債券、先進国債券、新興国債券、JREIT、GREITの8資産。
市原ブログ(レラティブストレングス投資専用)より
2.月末に、上記資産クラスの、「3ヶ月リターン、6ヶ月リターン、12ヶ月リターンの平均値」(以下、3-6-12ヶ月リターン)を計算する。
3.3-6-12ヶ月リターンが高い上位2資産を抽出する。
4.この2資産の中で、市場価格が12ヶ月移動平均を上回っている資産を抽出し、均等配分で保有するポートフォリオを構築する。
5.以上を毎月繰り返す。
iDeCo口座を使って、運用しています。
②株式インデックスでは、景気後退局面では評価額が下がり、心理面で大きなストレスを抱えることになります。
しかし、このレラティブ・ストレングスでは、景気後退局面では、債券に資金を集めるため、ドローダウンを抑える働きを期待できます。
④ 現金
多くの個人投資家の方は生活防衛資金を用意することの重要性を説いています。
心理面での安定を重視して、厚めのキャッシュを保有しています。
まとめ
基本的な投資手法は、②株式インデックス投資です。
投資を研究し尽くした先人たちは声を揃えて②株式インデックス投資を押していることからも明らかです。
しかし、②株式インデックス投資には、
・期待リターンが低め
・景気後退局面に評価額が3割から4割も下がる
・退屈
といった弱点があります。
その弱点を補完するため、手法の分散化を図り、①ネットネット株投資と③レラティブ・ストレングス投資を採用しています。
このブログでは、①ネットネット株投資を中心に綴ってゆきますが、②全世界株式インデックス投資や③レラティブストレングス投資についても触れてゆく予定です。